わきが治療の一つに用いられるボトックス注射は、果たして効果が期待できるのでしょうか。ボトックス注射は脇に注射することで汗の分泌を抑え、わきがの臭いを軽減するといわれています。

自然治癒やデオドラント効果が期待できないほど重度のわきがでボトックス注射を考える方は多いようですが、メリットとデメリットについて考えてみましょう。

ボトックス注射とは?

ボトックス注射とは、ボツリヌス菌が作るタンパク質を製剤したもので、美容整形においてシワの改善によく用いられています。また、眼瞼痙攣や脳卒中後遺症の治療に用いられる他、多汗症やわきがを改善する効果があるともいわれています。

ボトックスは筋肉を動かす神経を麻痺させる効果があり、過剰な働きをする筋肉を弛緩させるので、筋肉がつっぱる痙攣の治療としてよく用いられます。シワの改善に用いられる場合、ボトックスは額や目じりに注射されることで筋肉の収縮を抑え筋肉の働きをコントロールするので、シワを改善する効果があるようです。

あらゆる効果を発揮するとされるボトックス注射はわきが治療にもよく用いられます。神経や筋肉をコントロールする作用のあるボトックス注射は、わきがの原因となる脇汗を抑えてくれるので、体の内側からわきがを改善するとされています。しかし、わきが治療としてボトックス注射をする場合、効果と副作用などのメリットデメリットについて知っておくことが必要です。

ボトックス注射の効果とメリット

ボトックス注射は脇に注射をするだけで手術をする必要がないため、わきが治療としてよく用いられています。ボトックスは神経に取り込まれ、アセチルコリンという神経伝達物質を抑制する働きがあります。アセチルコリンは発汗を促す物質ですが、ボトックス注射によりこのアセチルコリンの分泌が抑えられると発汗も抑えられます。

わきがの臭いの原因は脇汗が関係し、わきがの方は脇汗を大量にかく特徴がありますが、ボトックス注射により脇汗の量が減るため臭いの元もなくなるのです。わきがは、脇にあるアポクリン汗線が多い人がなりやすいといわれています。そのため、わきがを根本的に治す治療方法として、アポクリン汗腺を取る手術をするケースもあります。

しかし、手術を受けるなら回復までに時間もかかり傷跡も残りますが、ボトックス注射は短時間で済むため簡単な治療方法として人気があります。手術を受けると考えると緊張してしまいますが、ボトックス注射は簡単に済み、傷跡も残らないのがメリットでしょう。

ボトックス注射のデメリット

ボトックス注射をした後は、脇汗が少なくなるのを数日後には、早ければその日のうちに感じることができるでしょう。しかし、ボトックス注射のデメリットは、注射の効果が永続的でないことです。個人差により効果の現れ方も異なりますが、大抵は数か月から半年ほどで効果はなくなり、また脇汗をかくようになってしまいます。

そのためボトックス注射は一回だけでなく何回かする必要がありますが、数回の注射で治ることもあれば、何回注射をしても治らないという方もいるようです。体質により効果の現れ方が違うというのもデメリットですが、汗をかくことは精神的な要因も関係するので、ボトックス注射をしたことで安心し汗の量が減るという場合もあります。

ボトックス注射を何度かしていくうちに、エクリン汗腺は少しずつ収縮していくので、大抵の人には効果があるでしょう。もしボトックス注射の効き目がないと感じるのであれば、精神的なストレスを軽減することも考えなければならないでしょう。

ボトックス注射で注意する点

ボトックス注射は手術と違い、傷跡がほとんど残らないのが特徴ですが、注意しないと注射の跡が残ってしまうことがあります。ボトックス注射は皮膚の浅い部分にする注射で、注射針が血管に触れることで内出血が生じることがありますが、その場合1,2週間で内出血は治まってくるでしょう。

ボトックス注射をしたその日に熱いお湯に浸かって入浴すると、針を刺した部分が赤く腫れることがあるので、注射をした当日はシャワーを浴びるだけにすることがすすめられています。全身の血行が良くなると腫れることがあるので、湯船に入ることと激しい運動も避けなければなりません。

また、ボトックス注射が胎児や乳児に与える影響についてはまだ確かな安全性が保障されていないので、妊娠中や授乳中の方は医師に相談してから決めることができるでしょう。ボトックス注射は傷も残さず簡単にできるメリットがありますが、注射をする際には医師の指示に従うことが大切です。効果の現れ方や体質により、どれほどの間隔で注射するかの医師の判断にも従いましょう。

まとめ

わきがで悩んでいる方は、ボトックス注射による治療を考えてみることをおすすめします。わきがの原因となる脇汗が減る効果が期待できるので、臭いを気にすることもなくなるでしょう。